2015-08-11から1日間の記事一覧

霧と森と残骸(抄)#1 イリュノー

昔、男と言う名の森がありました。世界の始まりから終わりまで、森には誰もいませんでした。淡い光は戯れ、ゆっくりと、森を包み、霧は静かに揺れていました。とても気持ちの良い昼下がりでした。突然、世界は砕けました。膨らみすぎた自分の体に堪えきれず…